4月3日開催。駒門駐屯地創立56周年記念式典
毎年4月第一週日曜日開催
いやいや、今年もやってまいります。
「駒門駐屯地創立56周年記念」
地元の人は、毎年○○周年の数字が変わるので、思いっきり省略して、「創立記念日」と呼んでます。
そんな駒門自衛隊の創立記念日に、梅ちゃんは来賓として参加させていただきます。そんなに偉いわけではないです(笑)
脱線しそうなのでその話は置いといて、駒門駐屯地の事を書きたいと思います。
「戦車のメッカ」駒門自衛隊
皆さん、現在日本で使用されている戦車は何種類かご存知ですか?
現在陸上自衛隊で使用されている戦車は3種類プラス1。
造られた年式がそのまま名前になり、
74年式戦車=ナナヨン式戦車
90年式戦車=キューマル式戦車
10年式戦車=ヒトマル式戦車
16年式機動戦闘車=ヒトロクシキ機動戦闘車(2021.03.18追記)
と呼ばれております。
とはいえ、これら戦車はどこにでも配置されているわけではありません。
ざっくりの話になりますが、
- 74式戦車→全国に基本的に配置されている
- 90式戦車→北海道に配置。(ロシアに対抗して作られた戦車だから)
- 10式戦車→全国に配置されてない。
- 16式機動戦闘車→実際どこまで?
そんな感じなんですが、駒門自衛隊には戦車の部隊
「第1戦車大隊」
があるため、日本に存在する3種類のすべての戦車があるのです。
ロシア対策で開発され北海道に配置されるはずの90式戦車も、
最新の技術が導入された10式戦車も、現役として40年稼働している74式戦車も、駒門自衛隊に来ればすべて見ることができます。
うーん、これはマニア垂涎ですね(笑)
Wikipediaより抜粋
26中期防における戦車整理・削減施策の一環として富士教導団隷下の戦車教導隊及び偵察教導隊、東部方面混成団隷下の第1機甲教育隊を統合・再編成したものである。戦車の削減は次期中期防にあたる31中期防においても継続され、最終的に本州に残る戦車部隊は当隊のみとなる予定である。旧戦車教導隊・偵察教導隊、第1機甲教育隊の任務を担任するとともに、連隊長が駒門駐屯地司令を兼任する。
一般の旅館のオヤジが無責任な事は申し上げられませんので、ニュアンスで勘弁して下さい。
- 戦車の部隊が東富士演習場に隣接する駒門にあります。
- 直接的な戦闘訓練だけではなく、戦車を操縦する人を訓練する施設も必要です。
- (細かい部分は省いて…)結果的に駒門駐屯地に、新しい「戦車乗りを教育する部隊」を作りました
日本に4両しか存在しない戦車、その名も「74式改」
3種類の戦車があると書きましたが、
実際に日本で戦車と言えば、未だに74式なんですよ。
ただ、この74式戦車の改造バージョンが、
日本にはたった4両だけ存在します。
通称『74式戦車改』
驚くべき事に、4両すべてが駒門自衛隊に配置されています。
という事は、この74式改を直接ナマで見る事ができるのは、
駒門自衛隊の駐屯地祭しかないのですよ、奥さん(みのもんた口調)!!
ちなみに、この74式改が造られた際の裏話と言いますか、
自衛官の方に聞いた話を少しだけ書きたいと思います。
90式戦車の開発と74式戦車の改造が同時進行されていた80年代、
どうしても90式の方に開発の予算が大きく分けられるのは当然の事で、
74式のモデルチェンジといいますか、大きな改造がされる前に90式戦車がデビューしたこともあり、
現在の「74式戦車改」の形になったそうです。
キャタピラの後ろの部分のローターと言うんでしょうか、
詳しわからないんですが(笑)、少し大きくなっている物が「74式戦車改」です。
梅ちゃんは戦車と聞くと、この74式が思い浮かびます。
戦車の体験搭乗もできる!
戦車に乗れます(笑)
これも普段の生活ではなかなか体験できません。
日本各地の駐屯地祭でも同じようなお話は聞きますが、先着順だったり、時間がものすごく短く限られている場合が多いそうです。
このブログを読まれて、「駒門自衛隊に行ってみようかな?」と思われる方が、
推定5000人
くらいいらっしゃるかもしれません(笑)
はっきり言って駒門はお勧めです!
陸自の部隊としてはかなり花形の駐屯地だと思うのですが、来場者が少ないんですよね。
「人が多すぎて戦車に乗れない」
なんて事はほとんどない結構起こり始めました。
2021年追記させていただきました。
- 戦車を題材にしたアニメの普及。
- 日本を襲った東日本大震災をはじめとする数々の災害の際に自衛隊員の皆様が国民に見せた、献身的な人命救助・復旧作業。
ほか様々な要因が重なり、最近「自衛隊さん」への感謝と理解が非常に高まってます。
開門前に列を作る人の数は10年前を10人だとしたら、コロナの影響で開催されなかった2020年のひとつ前の2019年は300人は軽く超えてました。
ですので、式典をご覧になる方は式典を。戦車などの体験にご参加される方はそちらを優先されるのが良いかと思います。
2020・2021が開催されないので、2022年に向けてはっきり申し上げられないというのが現状です。
続けます。
梅ちゃんの子供のころは、時代が緩かったというか、規則がガチガチでなかったといいますか、よく言えば大らかだったんですよね。
それは隊員さんも同じでして、戦車の乗り場にほとんど人がいない場合などは、体験搭乗が終わり降車場についても
「もう一丁行く?」
なんてそのまま2周目に突入なんてこともありましたし、コックピットに入れてもらえた事もありました。
もう30年以上も前の話です。
サヨクおばちゃんが聞いたら、
「軍靴の音ガーー」
なんて言い出しかねません(笑)
思想も何もない、子供の頃の楽しい思い出です。
式典パレードは凛としてかっこいい!
駐屯地祭と言えば、屋台…ではなく、「式典パレード」と「模擬戦闘訓練」です。
子供の頃は、
「屋台>>>>>見えない壁>>>>>式典」
でしたが、この年になると見る所も変わってまいります。
式典パレードというのは、中央の指令台に駐屯地司令が立ち、広場の向かって左から右へ、駐屯地に所属している部隊がパレードするんです。
背筋がピンと立ち、凛とした空気の中で行われるパレードは、まさに「国を守る組織」として自衛隊が存在する事を感じずにはいられません。
戦車はもちろん、装甲車などなどが颯爽と場内を駆け抜ける際、司令台の前で右手を挙げ敬礼を行います。
※この写真は2014年の駒門駐屯地祭のものです。
2015年は司令台に向かって左側の席だったので、
敬礼をする前に皆さん通過してしまいました(笑)
まずは10式戦車。
すぐ前を爆音響かせ通過していきます。
日の丸が掲げられている場所が司令台です。
90式戦車も同じくです。
戦車の重量が重いので、地響きが凄いです。
こうして各部隊が目の前を通過した後、さらに驚くべき事が起こります!!
さすが駒門!!
場内向かって左側から猛スピードで走ってくるヒトマル。
中央司令台の目の前で急ターン!
何トンもある鉄の塊が爆音と激しい砂埃を巻き上げターンします。
豪快に、しかし地面に吸い付くかのように、物理的にありえない動きを当たり前のように行い、中央司令台の前で停止。
砲身は司令にまっすぐ向き、「今にも発砲するのではないか?」と思わされる緊張感の中、静かにお辞儀をするヒトマル。
ブラボー駒門!!
写真をご覧いただくと分かると思うのですが、来賓席の周りの方々はほとんどが自衛隊関係者なんですよね。
現役の方も退官された方も、最新鋭の10式戦車のポテンシャルに驚き、予期せぬ動きに歓声を上げます。
※2015年度は違う演出でした。
2016年度はどうなるんでしょう…
これを見ずして何を見る、駒門自衛隊の模擬戦はゴツイぜ!!
さてさて、話も佳境に迫ってまいりました。
次は、模擬戦のお話になります。
書いて字の如く、
敵に自国を責められ領土が占領された。
領地を取り返すために様々な戦略を駆使し、失った領土を取り返す
という過程を、場内アナウンス付きで見る事ができます。
例年の事なのですが、場内向かって右側が「占領された敵陣」、左側が自国側になります。
単純で乱暴な言葉になりますが、偵察隊が敵地を偵察したり、
離れた所からミサイルを撃ち敵陣を混乱させ、
その隙に戦車が敵陣に切り込み、ズタズタにした後人海作戦で敵地を占領する。
場内に響き渡るラッパの音。
自国の領土をを守り悪い敵国を追っ払った自衛隊の皆さんに、場内割れんばかりの拍手。
ざっくりし過ぎ?(笑)
個人的な意見というか感想になりますが、毎年8月に行われる、
富士総合火力演習
の空砲版ではないかと思っております。
模擬戦は当然の事ながら実弾は使えないので空砲になりますが、出てくる車両がかなり総火演に被ります。
これがタイトルの通りでして、
74式90式10式戦車大集結!!
駒門駐屯地創立56周年記念式典
な訳なんですよ。
さらに良いか悪いか駒門自衛隊の場合は、グランドが狭いので本当に目の前で演習が行われます。
- 相撲で言えば砂被り
- プロレスで言えばリングサイド
- ストリッ○で言えば…
おっと危ない。
そんな目の前で、ヒトマルのスラローム射撃が見れちゃうんですよね。
それこそ、小石が飛んでくるんじゃないかって距離で。
安保法案だとか戦争反対だとか、色々言う人はいますけどね、
しっかり目の前で見て、
- 存在意義を考えて
- 隊員さん達が日頃どういった訓練を受けどう教育され
- 自分たちの住む国の事をどれだけ考えているか
- 有事の際にはどれだけ覚悟をもって職に当たっているのか
色々考えさせられる所も大きいです。
決してミーハーな目線で見ている訳ではありませんよ!(笑)
そんなこんなで、非常にざっくりで駆け足でしたが、梅ちゃんの旅館から徒歩2分、走ったら1分かからない場所にある駒門自衛隊創立記念日のご紹介でした。
「駒門駐屯地創立56周年記念式典。式典に参加して思った事」に続きます⇒
あとがき
なんだか散々偉そうに書きましたが、梅ちゃんの場合は、
『来賓』じゃなくて『招待者』でした(笑)
市長さんやら国会議員の先生の様な仰々しいものではなく、地元の商売屋として祖父の時代からのお付き合いがありまして、そういった関係で呼ばれてるんです。
式典を行うグランドの中央に朝礼台のさらに大きい台を作り、駐屯地司令や来賓がそこで挨拶をされます。
来賓席というものにもランクがありまして、その指令台を中心に左右に「A→B→C→D→E→F」といった具合に分けられます。
===
こちらが広場
E・C・A ■ B・D・F
===
市長や国会議員→■
駐屯地の功労者→A席
県会議員、他の自衛隊の偉い人→B席
そんな感じで要職の方々が割り振られます。
自衛隊は階級社会なので、席のかみしもや前後などにも相当気を遣うようです。
さらに当日交通事情などで遅刻が出た場合、来賓の紹介などにも支障が出るので、式典の受付・式の最中はずっと気が抜けないという事を聞きました。
そして梅ちゃんの席は…
EorF席
A席とは言いませんが、B…C席位にご案内される様になれたらいいなぁ(笑)
おわり